「5Whys」という言葉をご存知でしょうか。
「なぜなぜ分析」ともいわれるそうですが、トヨタ自動車工業元副社長でいらしゃった大野耐一氏の著書「トヨタ生産方式」により広く知られるようになった、問題解決のフレームワークと聞いています。
何か問題が発生した際にその解決のため5回の「なぜ?」を繰り返す。
そのことによって効果的な改善策を見つけていくのだそうです。
製造業を中心に戦後日本の産業界は、こうした真摯かつ誠実な姿勢で優秀な製品を提供し続け、世界の多くの人々から「日本製品なら(サポートも含めて)信頼できる」と高い評価を得るようになりました。
そして「なぜなぜ分析」を始めとする「悪いところを見つけて直す」方法は、問題を徹底的に分析し解決に結びつけることができるため、物、機械、システム、そういった「物言わぬ」存在に対しては相性の良い戦略ではないかと思われます。
一方この方法を、感情や心を持つ「物言う」人間やその集団である組織にダイレクトに使うと、様々な問題、軋轢、モチベーションの低下などをもたらしてしまうように思います。
「問題をどう解決したら良いか」について、人や組織に対しては別のアプローチが必要なのではないでしょうか。
このお話、もう少し続けましょう!